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著者:中川大介
出版:農山漁村文化協会
発売日:2023年12月
仕様:四六判 240ページ
地域住民が発案・協働し、手づくりの技で身近な生き物の生息環境を回復する「小さな自然再生」が全国で広がっている。東日本大震災の被災地と、北海道釧路地方・三郎川をはじめとする「水辺の小さな自然再生=手づくり魚道」の現場。それら二つの現場から、人が人や自然とかかわりながら、空間の履歴を重ねることの意味を浮き彫りにする。
目次
序章 変貌した故郷の風景―失われた空間の履歴(巨大な防潮堤;失われた「空間の履歴」;礎石のメッセージ;自然とのかかわりを問い直す)
第1章 小さな自然再生との出会い―三郎川手づくり魚道ものがたり(緑の回廊づくりから手づくり魚道へ;立ち上がった住民たち;人の環と自然の環;生活空間に新たな履歴を重ねる)
第2章 広がる小さな自然再生(ふるさとの川を―北海道美幌町・駒生川;民がつなぐ環―釧路地方・釧路川支流;「小さな自然再生」研究会の取り組み)
第3章 なぜいま小さな自然再生なのか(「見試し」を重ねて得られるものは―岩瀬晴夫さんに聞く;自然とかかわる技術のあるべき姿―中村太士さんに聞く)
終章 小さな自然再生がひらく未来(桜の植樹に託す再生への願い;空間の改変と小さな自然再生;履歴を重ね続けることの意味;生きる場の風景の取り戻しを求めて;終わりにかえて―海に生きる人に、凪を)