著者:トーマス・トウェイツ
出版:新潮社
発売日:2015年9月
仕様:文庫判 211ページ
状態:B カバーに少し傷みがあります。
私達が普段手にしている数々の電化製品。その中でも「トースター」というのは、「パンを焼く」という実にシンプルな機能のみを備えた、現存する電化製品の中では最も原始的な機器と言えるかもしれません。そのトースターを、実際に作ってみようというある学生の試みが本になったのが本書。
まずはトースターを買って来て、中身を分解する。中に入っている部品を確認する。ここまでは分かるのですが、では「ゼロ」から自分で作ろうとした筆者はどうするかというと、トースターに使う「鋼鉄」を手に入れるため、鉱山に出かけます。つまり、原材料から全部自分で作るというわけです。
たしかに、材料が分かった時点でホームセンターに行ってしまっては、中高生の自由研究で終わってしまう話ではありますが、材料から作るとなれば、今度は途方も無い話に思えてきます。実際本書の大半は鉄やプラスチック、銅といった材料の精製のために奔走する姿で占められています。
「何故そこまでするのか」という疑問を抱きつつも、その馬鹿馬鹿しくも果敢な挑戦にはちょっと感動してしまったり。