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著者:済東鉄腸
出版:左右社
発売日:2024年12月
仕様:四六判 253ページ
脱引きこもり中の引きこもり、男らしさを考え直してたら、人間として生き直すことになった──
リアルの世界の人には肉体がある。当然だろうと思うかもしんないが、ネットに入り浸りそういう感覚が希薄だった俺にはこれが「発見」だった。
初の著書『千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話』がヒット、エッセイストとして華々しくデビューした済東鉄腸31歳。
インタビューにラジオに引っ張りだこの毎日。他者の中で揉まれ、自身を相対化するにつれて「社会の中で俺って一体、なんなんだ? 男らしさってなんなんだ?」という問いにつきあたる。人生を振り返ってみると、これまで「男らしさ」に悩んだことがなかったのは、そもそも「人間として」自分に自信がなさすぎるからだった…!
人間として、男として。自らの手で選び取った「男」という性をよりマシなものにするため、脱引きこもりを目指して冒険に出る。とはいえそれは地元のショッピングモールと、自宅の往復がほとんど。放棄してきた「生活」の細かな実践、生身の人間との関係構築へと少しずつ歩み出す。そして思いは、最も身近で最も遠かった他者である両親へ──
熱くて小規模な冒険がいま始まる!
目次
理論編 俺は俺で考え続けてきた(フェミニズムとの邂逅;トランス男性の声を読む;クィア文化を取り込む;「ケア」という謎に立ち向かう;よりマシなシスヘテロ野郎を目指して)
実践編 俺は俺の行動で変わっていく(はじめての、友人と初詣―Respect for稲波さん;はじめての、コルトンで本の薦めあい―Respect for書店で会ったみんな;はじめての、「マスター、いつもの」―Respect for CITY LIGHT BOOK;はじめての、実践的トイレ考―Respect forニッケコルトンプラザのトイレ;はじめての、チン毛看―Respect for思い出せないあの詩 ほか)