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著者:のもとしゅうへい
出版:真鶴出版
発売日:2024年6月
仕様:B6判 120ページ
イラスト、デザイン、詩、小説をはじめ、最近では漫画まで。
ときには自身で製本し、出版、営業までをも行う弱冠25歳の作家・のもとしゅうへい。
最近では『ユリイカ』による現代詩の新人賞を受賞したことでも話題になりました。
2022年の春から1年間、真鶴出版を手伝ってくれていたこともあり、
このたび真鶴出版から初のエッセイ集を発売することになりました。
のもとくんは、コロナ禍であった2022年、大学を休学し、東京を離れて真鶴に移り住みました。
町の図書館でバイトし、畑を耕しながら制作活動を行っています。
都市を離れ、真鶴という港町で、土を触りながら感じたこと。
このエッセイ集には、日々の些細な生活の記録がさまざまな視点から描かれています。
それぞれのエッセイには、描き下ろしの4コマ漫画や挿絵付き。
装丁も、のもとくん自身によるものです。
誰しもの生活を、やさしく肯定してくれるような一冊です。
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たとえば、海の町で暮らすこと。見知らぬ場所に新たな自分を見出すこと。発見と記録を移動のなかで繰り返すこと。そのような連続性に身を置きながら生き続けることが、自分にとっての生活だった。そして生活をするそばから、自分はみたものや聞いたものをゆっくりと忘れていく。忘れてしまうものごとを拾い集めて書きとめながら、意識はもう次の移動の先端で風を受けている。
(あとがきより)