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著者:楠見清
出版:筑摩書房
発売日:2023年6月
仕様:文庫判 208ページ
誰かがなにかの目的で立てたはずなのに、雨風や紫外線などの影響で文字が消えてしまった街角の看板たち。そんな“もの言わぬ看板”=「無言板(Say Nothing Board)」を、作り人知らずのストリートアートとして鑑賞する。美術評論家である著者が、まち歩きの道すがらに発見、収集した路上の芸術をカラーで約200点収録&解説。これを読めば、いつものさんぽ道がまったく新しい美術館に見えてくる!
目次
第1章 定義:無言板とは何か(役に立たない;もの言わぬ看板;レディメイドの禅;無言板の類型と特徴)
第2章 鑑賞術:気がつけば街角は美術展(コンセプチュアルアート―言うことなしの芸術;アノニマスアート―作り人知らずの芸術;ミニマルアート―最少限であることの美学;ファウンドオブジェ―見立てのカ;コンクリート・ポエム―ストリートの詩篇;都市のポートレート―現代を生きる私たちの分身)
第3章 考察:無と消費をめぐる文化史(無のキャンペーン;ナンセンスの森;無為に多忙;何もしないという戦術)