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著者:宇井眞紀子
出版:国書刊行会
発売日:2026年8月
仕様:A5変型判 288ページ
現代を力強く生きるアイヌの日常に寄り添い、ともに歩んできた写真家・宇井眞紀子。30年以上にわたる取材と交流のなかで出会った人々との記憶を、美しい写真とともに綴る、珠玉のフォトエッセイ。
長い歳月のなかで育まれた信頼と確かな距離感のもと撮影された写真には、祭礼や工芸、音楽や舞踊、言語の継承に携わる担い手をはじめ、伝統を礎としながら新たな表現に挑むアーティスト、先住民族としての権利を求めて声を上げる市民、未来を見据えながら自らのアイデンティティと向き合う若い世代など、多彩なアイヌの姿が収められ、その息遣いまでも繊細に映し出しています。
エッセイでは、1992年に北海道・二風谷を初めて訪れて以来の数々の出会いが、魅力的なエピソードとともに語られます。写真家自身が抱いていた先入観が揺らぎ、少しずつ変化していく過程も率直に記され、アイヌと写真家が紡いだ時間の積層が、一つの物語として立ち上がります。
現代アイヌ文化を知るための格好の入門書であると同時に、文化とは何か、継承とは何か、アイデンティティとは何かといった普遍的な問いを投げかけ、多くの発見と示唆を与えてくれる一冊です。
「はじめに」より抜粋
本書は、そうしたアイヌの「現代の肖像」の一端をお伝えしたいと考え、編んだものです。とはいえ、私自身、「アイヌ」という言葉でひとくくりに語ることには、今なおためらいがあります。私がアイヌに深く惹かれていく契機となった、二風谷でのアシリレラさんとの出会いから数えて三〇年余。長年の交流と撮影のなかで出会ってきた方々は、それぞれに固有の人生を生きており、一様に語りうる存在ではないからです。本書は、アイヌという大きな存在に向き合った一写真家による、個人的な体験や思いを交えながらのささやかな記録にすぎませんが、それらの断片が読者のなかで新たな像を結び、アイヌの現在をめぐる思索のきっかけとなるならば、これに勝る喜びはありません。
【目次】
第一章 出会いと原点―二風谷へ
第二章 アイヌの文化
第三章 都市に生きるアイヌ
第四章 さまざまな出会い
第五章 海外の先住民族との交流
第六章 アイヌをめぐる政治と社会
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アイヌ近現代略年譜
写真一覧