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著者:寺井奈緒美
出版:書肆侃侃房
発売日:2019年4月
仕様:四六判 141ページ
新鋭短歌シリーズから、habotan名義で粘土人形の制作も行う寺井奈緒美さんの作品集。
【5首】
改札を通るときだけ鳴く鳥をだれもが一羽手懐けている
柴犬の尻尾くるんの真ん中の穴から見える極楽浄土
耳と耳あわせ孤独を聴くように深夜のバスの窓にもたれて
路上にはネギが一本落ちていて冬の尊さとして立て掛ける
なくなれば美しくなる でもぼくは電線越しの空が好きです