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からだとはなす、ことばとおどる

2,200円

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著者:石田千 出版:白水社 発売日:2016年3月 仕様:B6判 221ページ 「あたりまえに失われていく毎日をひきとめたいと書くことは、だいそれた望みと思う」。ふれる、まつ、うたう、なく、わすれる、きく 〈わたし〉のからだの声を聞く  「あたりまえに失われる毎日をひきとめたいと書くことは、大それた望みだと思う」  ふれる、うたう、なく、わすれる、きる、はしる、かく……22の動詞をめぐって紡がれる文章は、自身の身体と心にまっすぐ向き合い、ときにばらばらになりそうなそのふたつを言葉でなんとかとり結ぼうとする、ささやかだけれど果敢ないとなみ。ひとつひとつ丁寧に重ねられていく言葉から、日常が非日常となり、色彩は華やぎ、五感は研ぎすまされる。  「なんだか、生きてるなと思う。きのうきょうと、ビックリするくらい生きてるなと気がついて、だれもいない女湯でふとももを揺らした。はだかで泣くと、とても軽い。赤ん坊というのは、もっとも勇敢な生きものだな。あんなにちいさくて、だれとも知らずに泣いているんだから」  ときにドキッとする描写や、微妙な女心も顔をのぞかせる、独特のことばの「肌触り」。けっして〈わたし〉とは言わない石田千の〈わたし〉が、抑制の利いた文章ながら、いままでで一番自分をさらしている。22枚の章扉を飾る石井孝典による著者の写真にも、本人も気づいていない〈わたし〉が写っている。

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