著者：高田洋三 出版：sheepbook 発売日：2024年4月 仕様：B5変型判 世界各地からセレクトされた気候と植物、さらに科学と機械を アセンブリッジしたコロニー「バイオスフィア 2」を巡る写真集。 子供時代に空想したSFの世界と、植物が繁茂する廃墟化した無人の世界が混在する世界。閉塞した風景の内側で思索した写真家による10年間の記録と、人と自然のための新しいエコロジーを示唆するガイドブック。 「バイオスフィア 2」はアメリカのアリゾナの砂漠に建造された実験場。90 年代、 人工のエコシステムを構築した閉鎖環境に、8人の科学者が2年間の抑留実験を行った。 写真家である著者は、2008 年から 2018 年まで、初期実験を終えた実験場の現 在の姿を取材した。初期設定されたシステムから開放された環境が、新しいフェーズ に移行する、その不確かであいまいな状況をパーソナルな視点で記録している。 短いテキストと定点観測による写真を頼りに、脈絡なく展開する風景の背景にある連関を読者に発見するように促し、近代的な自然と人工という二項対立を構造とした実験場を再解釈することで、自然との新たな関係を示唆する。