new



著者:宮地尚子
出版:筑摩書房
発売日:2022年9月
仕様:文庫判 248ページ
たとえ癒しがたい哀しみを抱えていても、傷がそこにあることを認め、受け入れ、傷の周りをそっとなぞること。過去の傷から逃れられないとしても、好奇の目からは隠し、それでも恥じずに、傷とともにその後を生きつづけること―。バリ島の寺院で、ブエノスアイレスの郊外で、冬の金沢で。旅のなかで思索をめぐらせた、トラウマ研究の第一人者による深く沁みとおるエッセイ。
目次
1 内なる海、内なる空(なにもできなくても;○(エン)=縁なるもの ほか)
2 クロスする感性―米国滞在記+α 二〇〇七‐二〇〇八(開くこと、閉じること;競争と幸せ ほか)
3 記憶の淵から(父と蛇;母が人質になったこと ほか)
4 傷のある風景(傷を愛せるか)