



著者:山下ゆうきち
日本文芸社
2008年初版発行 (初版)
状態:A 目立つ汚れもなく、きれいな状態です。
日本の漫画をインド語に翻訳して、インドで販売する。そんなことをふと思いついた著者が、思いつきのまま実際にインドに旅立ち、つてもなく言葉もろくにわからないまま現地で事業を立ち上げるという、無茶苦茶な海外起業の瑣末を描いたコミックエッセイ。
すぐに人を騙そうとする、金が絡むとえげつない、大声で喧嘩するなど、これを読む限りでは全く良い所のない(笑)インド人たちに振り回され、事業はおろか住むところすら決まらないなど、ことごとく物事がうまく運ばないインド語版日本マンガ計画。何もかも行き当たりばったりでやっているのだから当然といえば当然なのですが、そんな読んでいるだけで頭が痛くなる状況にもめげず、「日本の漫画をインド語に翻訳して売る」という目的に向かってとにかく突っ走る著者の姿には、「何でこの人心が折れないんだろう」と感動すら覚えます。
普段の生活や仕事でしてしまった小さな失敗なんて、この本を読んでいると吹き飛んでしまいそうな気がします。