


著者:白川密成
ミシマ社
2010年初版発行 (第四刷)
状態:B 小口に汚れ、カバーに少し傷みがありますが、その他はきれいです。
イケメン和尚とか、オネエ和尚とか、住職ユニットとか、お坊さんも最近ずいぶん個性的になって来ましたが、本書の主人公、白川密成さんは、そういったアクの強い方々とは少し違い、実に素朴です。
祖父の他界とともに改名し、突然僧侶として生きていくことになった白川氏。法事や葬式など、次々と降り掛かってくる重大な仕事。しかし、僧侶になったからといって、突然それが出来るようになるわけではない。それならば、ただ決まったやり方でこなすのではなく、自分の思いや気持ちを、「坊さんの世界」に込めていこう。
学生時代の微笑ましいエピソードのようなほっこりする部分と、「生と死」について考えさせられる部分が不思議といい具合に合わさって、独特の雰囲気を持ったエッセイになっています。